何度記憶をなくしても、きみに好きと伝えるよ。
病室でもそうだったけれど、詩織はまるで自分の事のように、美香ちゃんに大して怒りを覚えていてくれるようだった。
頭が真っ白になって、何も言えない私の代わりに、美香ちゃんを問い詰めてくれた。
「ーーありがとね。詩織」
よく考えると、詩織は私と悠が恋人らしく振舞っている姿を見たことがないのだ。
彼女は、私の「悠と付き合っている」という言葉のみで、それを信じてくれている。
「え、何が?」
「うん、さっき美香ちゃんにいろいろ言ってくれたこと」
「えー! だって腹が立ってさ! 頭に血が上っちゃって。……ってごめん、私当事者でもないくせに、中井くんや彼の家族の前で興奮しちゃって。今考えたらやばい奴じゃん、私……」
詩織はバツ悪く笑って言う。
ーー当事者じゃないのに、我を忘れるくらい怒ってくれたから、感謝してるんだよ。
そう思った私が、再度詩織に感謝の言葉を言おうとした……その時だった。
「あの、お姉ちゃんたち……。ちょっと、いい?」
声変わり前の、可愛らしい少年の声がベンチの後ろから聞こえてきた。振り向くと、そこにいたのはーー。
「あ……悠の弟、だよね?」
私の言葉に彼はおずおずと頷く。先程病室にいた、ミニマムになった悠がそこにはいた。
「ちょっとお姉ちゃん達に話があるんだけど、この後時間ある?」
「え……? 話って?」
頭が真っ白になって、何も言えない私の代わりに、美香ちゃんを問い詰めてくれた。
「ーーありがとね。詩織」
よく考えると、詩織は私と悠が恋人らしく振舞っている姿を見たことがないのだ。
彼女は、私の「悠と付き合っている」という言葉のみで、それを信じてくれている。
「え、何が?」
「うん、さっき美香ちゃんにいろいろ言ってくれたこと」
「えー! だって腹が立ってさ! 頭に血が上っちゃって。……ってごめん、私当事者でもないくせに、中井くんや彼の家族の前で興奮しちゃって。今考えたらやばい奴じゃん、私……」
詩織はバツ悪く笑って言う。
ーー当事者じゃないのに、我を忘れるくらい怒ってくれたから、感謝してるんだよ。
そう思った私が、再度詩織に感謝の言葉を言おうとした……その時だった。
「あの、お姉ちゃんたち……。ちょっと、いい?」
声変わり前の、可愛らしい少年の声がベンチの後ろから聞こえてきた。振り向くと、そこにいたのはーー。
「あ……悠の弟、だよね?」
私の言葉に彼はおずおずと頷く。先程病室にいた、ミニマムになった悠がそこにはいた。
「ちょっとお姉ちゃん達に話があるんだけど、この後時間ある?」
「え……? 話って?」