何度記憶をなくしても、きみに好きと伝えるよ。
「えー! 何言ってんの! 彼氏が一大事な時に友達と遊んでなんか居られないよっ!」

「……ふーん。そういうもんかねー」

「そういうもんだよー!」


まあ、確かに悠がこんな状態では、友達と遊ぶ気なんて起きない。美香ちゃんのことは苦手だけれど、そこはまるっと同意だ。

すると美香ちゃんは、私の方を見て苦々しげに眉間に皺を寄せた。


「ーーねえ。だけどあなたはさあ。悠の彼女でもなんでもないだからさあ。なんで毎日来てんの?」


ぞくっとするほど冷たい声音で美香ちゃんが言う。あからさまに向けられた嫌悪感に、私はびくっとした。

いつもは、悠の手前遠回しな嫌味を言ってくるだけなのに。


「ん? 悠、何持ってるの? え、何これ卵焼き?」


美香ちゃんが悠の手元のタッパーに気づき、眉をひめる。


「うん。折原さんが持ってきてくれたんだ。食べようかなって」

「……えー。なんかあんまりおいしくなさそうじゃない? 形もちょっと……。それに手作りの料理ってなんか重いっていうさー」


私の方をちらちらと嘲笑うように見ながら、美香ちゃんが意地悪く言う。


「あ……あの……」
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