絶対領域
「ほんとバンって、“裏の世界”側の人間だよねぇ」
短気なあず兄に落ち着きが戻りかけた頃。
チュー、と紙パックのオレンジジュースを飲みながら、ゆーちゃんは呟いた。
「僕たちにもあんまり手の内を明かそうとしないしさぁ」
ふてくされてるとか、そんなんじゃなくて。
平然と、今思ったことを口に出していた。
「その得体のしれないところに、好奇心をくすぐられるんだけどねぇ」
「それ、褒めてる?」
「褒めてるよーお!」
「なら喜んでおこうかな」
裏の世界。
って、要するに、不良や極道の人たちが生きてる世界のこと、だよね?
バンちゃんが、そっち側の人間らしい?
あまりぴんとこない。
たまに飄々として、何が本心かわからない時もあるけど、普段は自分の信条を貫く真っ直ぐな人。
どちらかといえば、ヤクザとかより、警察とかのほうが似合いそうだけどな。