絶対領域
「悪魔は、悪魔さえもうっかり恋に落ちちゃうくらいの美形だろ!」
「キモい例えすんなよ!鳥肌立っただろ!?」
「んじゃあお前は何だと思うんだよ!」
「俺?俺は逆に、悪魔もドン引きするほどブスだと思うね。だってそっちのほうが面白くね?」
美形とブス。
対照的な予想に、1票ずつ入っていますが。
「……で、実際はどうだったの?」
ここで、悪魔に会ったことのあるあず兄に尋ねてみましょう。
さて、正解はいかに……!
「普通だ、普通」
「へ?普通?」
悪魔と噂されている人物が、普通だって?
期待が外れて気の抜けた表情になる私に、あず兄はスカした面持ちで佇む。
「俺よりは、な」
はい?
あず兄よりは普通の顔をしてたってこと?
「あず兄の容姿は平均以上なんだから、それを普通と勘違いしちゃダメでしょ」
その基準で判断したら、世の中の男の子は皆、普通になっちゃうよ。
なんなら普通以下がごまんといるよ。