絶対領域





「悪魔は、悪魔さえもうっかり恋に落ちちゃうくらいの美形だろ!」


「キモい例えすんなよ!鳥肌立っただろ!?」


「んじゃあお前は何だと思うんだよ!」


「俺?俺は逆に、悪魔もドン引きするほどブスだと思うね。だってそっちのほうが面白くね?」




美形とブス。

対照的な予想に、1票ずつ入っていますが。



「……で、実際はどうだったの?」



ここで、悪魔に会ったことのあるあず兄に尋ねてみましょう。


さて、正解はいかに……!



「普通だ、普通」

「へ?普通?」



悪魔と噂されている人物が、普通だって?


期待が外れて気の抜けた表情になる私に、あず兄はスカした面持ちで佇む。



「俺よりは、な」



はい?

あず兄よりは普通の顔をしてたってこと?



「あず兄の容姿は平均以上なんだから、それを普通と勘違いしちゃダメでしょ」



その基準で判断したら、世の中の男の子は皆、普通になっちゃうよ。


なんなら普通以下がごまんといるよ。




< 159 / 627 >

この作品をシェア

pagetop