絶対領域




ゆーちゃんは頭をさすりながら、花火セットを見せびらかすように少し前に突き出した。



「あとで皆で花火しよーねー」


「うんっ!」



神亀の皆を誘って、やろう。

絶対楽しくなる。


ちょっと時季外れ……というか時季遅めだけど、そこも含めて、趣があっていいかもしれないね。




「悠也、もう買い物はいいな?」


「いいよー!すっきりしたしねぇ。モエモエ、アズ、付き合ってくれてありがとぅ」



ゆーちゃんはたくさんのお店の袋を両手に下げているのに、1ミリも重そうじゃない。


ストレスがなくなったからか、むしろ心も身体も軽そうだ。




ふと視界に入った、あず兄の腕時計。


放課後になってから、2時間強が経過していた。


そんなに買い物してたんだ。

時間が経つのは早いな。




「んじゃあ、たまり場に行くか」


「れっつご~!」




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