絶対領域





神亀と双雷の幹部メンバーが勢ぞろい。


無邪気に花火を楽しめるのは、たまり場を信頼してる下っ端たちが守ってくれているから。





大人や世間は、口をそろえて言う。

暴走族なんて、ヤンキーなんて、と。


どうせただのガキのお遊び。

迷惑な反抗。

悪さばかりする問題児。



でも、そんなの偏見だ。


見た目で、名前で、表面で判断して、わかったつもりになってるだけだ。



神亀、双雷。

それぞれ、名前を名乗るだけでも、本当は重たい枷なんだ。



確かに、遊び感覚のグループもある。


けれど少なくとも、神亀と双雷は違う。




悪も、正義も、どちらも守ろうとしてる。

重たくても、軽いフリをしている。


時には、大人の汚いやり方を一蹴してくれる。



憧憬も畏怖も背負い込む暴走族は、毎日、いろんなものと戦って、傷を負っている。


かっこいいだけじゃないんだ。





だけど、それでも。

今、皆は、心の底から楽しんでいる。


背負っている荷物を、一旦おろして。




9月の、涼しい夜の中。


チカチカと眩い光を、散らしている。




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