平凡女子ですが、トリップしたら異世界を救うことになりました
桜子の部屋でザイダが控えていた。宮殿の騒ぎに心配をしている。そこへカリスタとエルマもやってきた。
「サクラ! 大丈夫かい!? 恐ろしい目に遭ったんだね」
カリスタは桜子を寝台に座らせた。
「ザイダ、水と器を!」
飛ぶようにしてザイダは桜子の口に水を含ませ、器に吐かせる。
口をすすぎ、ようやく落ち着きを見せ始めた桜子に、見守っていたディオンが口を開く。
「サクラ、今日のことは忘れるんだ。そなたにはショックが大きすぎた」
「ディオンさま……お怪我はないですか……?」
心配をする桜子の頬に、ディオンは指で触れる。ディオンの手に桜子の震えが伝わってきた。
あれほど稀有で恐ろしい体験をした桜子だが、気丈なところを見せている。
抱きしめて安心させてあげたいが、一線を引かれているのは十分わかっているディオンは、見守るだけに留めていた。
「どこも怪我はない。そなたのおかげだ」
「殺されるかと……。あの男たちは……? ディオンさまはいつも狙われているのですか?」
いつもラウリとニコが影のように護衛についているのは、ディオンが皇子という立場のせいで命の危険にさらされているからだとは、桜子は思っていなかった。
「そうだな……ああいうことはよくある。最近はなかったが」
「ここでは……人が、簡単に……殺されるんですね?」
直面した出来事は、到底桜子に消化できるものではない。今でも、倒れていた男から流れる真っ赤な血が頭から離れない。
「サクラ! 大丈夫かい!? 恐ろしい目に遭ったんだね」
カリスタは桜子を寝台に座らせた。
「ザイダ、水と器を!」
飛ぶようにしてザイダは桜子の口に水を含ませ、器に吐かせる。
口をすすぎ、ようやく落ち着きを見せ始めた桜子に、見守っていたディオンが口を開く。
「サクラ、今日のことは忘れるんだ。そなたにはショックが大きすぎた」
「ディオンさま……お怪我はないですか……?」
心配をする桜子の頬に、ディオンは指で触れる。ディオンの手に桜子の震えが伝わってきた。
あれほど稀有で恐ろしい体験をした桜子だが、気丈なところを見せている。
抱きしめて安心させてあげたいが、一線を引かれているのは十分わかっているディオンは、見守るだけに留めていた。
「どこも怪我はない。そなたのおかげだ」
「殺されるかと……。あの男たちは……? ディオンさまはいつも狙われているのですか?」
いつもラウリとニコが影のように護衛についているのは、ディオンが皇子という立場のせいで命の危険にさらされているからだとは、桜子は思っていなかった。
「そうだな……ああいうことはよくある。最近はなかったが」
「ここでは……人が、簡単に……殺されるんですね?」
直面した出来事は、到底桜子に消化できるものではない。今でも、倒れていた男から流れる真っ赤な血が頭から離れない。