平凡女子ですが、トリップしたら異世界を救うことになりました
「……私は……ディオンさまの幸せを願っております……皇妃さまの、言うとおりに……します」
心臓を鷲掴みされたように、心が痛んだ。
(約束しちゃった……)
ディオンの幸せを願っているのは本心である。だから、この約束は後悔しないものだと胸を張れる。
「よろしい。ダフネ、好きなだけ衣装を作りなさい。宝飾品も。ディオンはお前を贅沢させられないわ」
「皇妃さまっ、ありがとうございます!」
泣いていたダフネ姫は、イヴァナ皇后の言葉にコロッと表情を変えて笑みを浮かべた。そんな愛する姪に、イヴァナ皇后は満足げだ。
「娘、わかったな? 一ヵ月後の婚姻の日までに、アシュアン宮殿を去るのだ。このことはお前の胸だけに留めておけ。このことをディオンに話せば、別室で心配しているディオンの乳母・カリスタを殺す」
桜子は息を呑んだ。
(カリスタを!?)
「まあ、お前もそのときは一緒に殺すかもな。お前が哀れだと思い、殺さないで済む恩恵を与えているのだ。わかったな?」
たしかに今、桜子を殺せばいいことである。
「私は残虐な性格ではないのよ。大事な姪の結婚に血を流したくない。わかったな?」
「……わかりました」
桜子は振り絞って、ようやく声を出すことが出来た。苦しい思いに襲われ、肩を落として俯く。
心臓を鷲掴みされたように、心が痛んだ。
(約束しちゃった……)
ディオンの幸せを願っているのは本心である。だから、この約束は後悔しないものだと胸を張れる。
「よろしい。ダフネ、好きなだけ衣装を作りなさい。宝飾品も。ディオンはお前を贅沢させられないわ」
「皇妃さまっ、ありがとうございます!」
泣いていたダフネ姫は、イヴァナ皇后の言葉にコロッと表情を変えて笑みを浮かべた。そんな愛する姪に、イヴァナ皇后は満足げだ。
「娘、わかったな? 一ヵ月後の婚姻の日までに、アシュアン宮殿を去るのだ。このことはお前の胸だけに留めておけ。このことをディオンに話せば、別室で心配しているディオンの乳母・カリスタを殺す」
桜子は息を呑んだ。
(カリスタを!?)
「まあ、お前もそのときは一緒に殺すかもな。お前が哀れだと思い、殺さないで済む恩恵を与えているのだ。わかったな?」
たしかに今、桜子を殺せばいいことである。
「私は残虐な性格ではないのよ。大事な姪の結婚に血を流したくない。わかったな?」
「……わかりました」
桜子は振り絞って、ようやく声を出すことが出来た。苦しい思いに襲われ、肩を落として俯く。