平凡女子ですが、トリップしたら異世界を救うことになりました
(でも、ベルタッジアなんて国は知らないし、ここは異世界。そうでなければ言葉が通じるはずがないもの)
「お前、どこから来た?」
ロウソクを持っているラウリが、桜子に問いかける。目を開けた桜子はまだ目が慣れなかったが、ラウリに視線を向けた。
「殿下、瞳も黒いです。それにわが国にはない服を着ています」
ラウリは上から足元までロウソクを照らし、鉄格子の向こう側にいるディオンに報告するが、桜子にはぼんやりと人が立っているくらいにしか見えない。
「私は、日本から来ました」
恐怖心はあるが、出した声は思ったよりしっかりしていた。
「二ホン?」
ラウリとニコは顔を見合わせる。
――キィ……。
鉄格子の向こうにいたディオンが牢屋の中へ入ってきた。
「殿下っ! 殿下が入られる場所ではございません!」
警備隊長と副隊長が泡を食ったように焦る。
そんなふたりの言葉に立ち止まることなく、桜子に近づくディオンだ。
桜子も、周りの者がへつらい気遣う一番の権力者である男が近づいてくるのを、身動きもせずに見ていた。
ロウソクの灯りが、ラウリの隣に立つディオンの顔をはっきりさせた。その瞬間、桜子は息を呑んだ。
「お前、どこから来た?」
ロウソクを持っているラウリが、桜子に問いかける。目を開けた桜子はまだ目が慣れなかったが、ラウリに視線を向けた。
「殿下、瞳も黒いです。それにわが国にはない服を着ています」
ラウリは上から足元までロウソクを照らし、鉄格子の向こう側にいるディオンに報告するが、桜子にはぼんやりと人が立っているくらいにしか見えない。
「私は、日本から来ました」
恐怖心はあるが、出した声は思ったよりしっかりしていた。
「二ホン?」
ラウリとニコは顔を見合わせる。
――キィ……。
鉄格子の向こうにいたディオンが牢屋の中へ入ってきた。
「殿下っ! 殿下が入られる場所ではございません!」
警備隊長と副隊長が泡を食ったように焦る。
そんなふたりの言葉に立ち止まることなく、桜子に近づくディオンだ。
桜子も、周りの者がへつらい気遣う一番の権力者である男が近づいてくるのを、身動きもせずに見ていた。
ロウソクの灯りが、ラウリの隣に立つディオンの顔をはっきりさせた。その瞬間、桜子は息を呑んだ。