平凡女子ですが、トリップしたら異世界を救うことになりました
ふたりはぐったりとしている桜子を起こし、縄を解いた。ようやく身体は自由になったが、疲れ果てている桜子はひとりで座っていられない。再びグラッと身体が揺れ、倒れそうになったとき、ディオンが支えた。
「ひどく体力が消耗しているのではないでしょうか」
ディオンは何者かわからない娘に同情を覚えた。
「娘、名前は?」
ディオンは目を閉じた桜子に問いかける。
「桜……子……」
「サクラコ? 面白い名前だな。イアニス、娘の肩を診るように」
右腕を怪我しているいるのだろうと、ディオンは推測する。
イアニスがディオンの横に来て、片膝を立てて腰を下ろす。そして、桜子の右腕を触診していく。
イアニスの手が触れるたびに、桜子は顔をしかめる。
「ディオンさまのお見立ての通りでございます。そうなってから数刻経っており、患部が少々腫れております」
「処置を」
ディオンの命令に、その場にいた者が驚く。
「この者は何者かもわかりません。右手に怪我をしているくらいのほうが――」
イアニスの反対に、ディオンはアメジスト色の瞳で見つめ、首を左右に振る。
「濡れた布で冷やすんだ」
「……わかりました。おい! 濡れた布と固定する布を持ってこい!」
イアニスはラウリとニコに支えられて座っている娘に視線を向ける。
「ひどく体力が消耗しているのではないでしょうか」
ディオンは何者かわからない娘に同情を覚えた。
「娘、名前は?」
ディオンは目を閉じた桜子に問いかける。
「桜……子……」
「サクラコ? 面白い名前だな。イアニス、娘の肩を診るように」
右腕を怪我しているいるのだろうと、ディオンは推測する。
イアニスがディオンの横に来て、片膝を立てて腰を下ろす。そして、桜子の右腕を触診していく。
イアニスの手が触れるたびに、桜子は顔をしかめる。
「ディオンさまのお見立ての通りでございます。そうなってから数刻経っており、患部が少々腫れております」
「処置を」
ディオンの命令に、その場にいた者が驚く。
「この者は何者かもわかりません。右手に怪我をしているくらいのほうが――」
イアニスの反対に、ディオンはアメジスト色の瞳で見つめ、首を左右に振る。
「濡れた布で冷やすんだ」
「……わかりました。おい! 濡れた布と固定する布を持ってこい!」
イアニスはラウリとニコに支えられて座っている娘に視線を向ける。