平凡女子ですが、トリップしたら異世界を救うことになりました
日本よりものすごい雷だ。耳を塞ぐが地響きもあり、雷が鳴るたびに肩を跳ねさせていた。
桜子を怯えさせた雷雨が去ったのは、それからかなり経ってから。もう鳴っていないと確信してから残りの食事をして、精神的に疲れて眠りについた。
翌日から桜子は昼食後の一時間、カリスタに文字を教えてもらうのが日課になった。
やることもないし、日本へ帰れない場合、ここで生活していくには必要なことだと考えたからだ。しかし、まだ元の世界へ戻る望みは捨てていない。
最初に目覚めた場所へ行きたいと思っている。
今の生活は悪くはない。食事は贅沢に三食。カリスタとの一時間の文字の勉強は、半分遊び感覚。昼寝も自由。宮殿内なら散歩もしていいと言われている。
そしてなによりも、頻繁に美しい音色が聴こえてくる毎日が、家を恋しく思う桜子の心を癒してくれるようだった。
一週間経ったある日、カリスタと文字の勉強をしていた桜子は、ペンを持つ手を止めた。いつもの曲が聴こえてきたせいだ。
「カリスタ、この音楽は誰が弾いているんですか?」
桜子は『カリスタ』と呼ぶようにと本人から言われていた。
「ディオンさまですよ」
「えっ? ディオンさまが……?」
桜子は驚いた。なぜなら彼女の想像では、宮殿の主はそんな時間の余裕はないものと考えていたからだ。
桜子を怯えさせた雷雨が去ったのは、それからかなり経ってから。もう鳴っていないと確信してから残りの食事をして、精神的に疲れて眠りについた。
翌日から桜子は昼食後の一時間、カリスタに文字を教えてもらうのが日課になった。
やることもないし、日本へ帰れない場合、ここで生活していくには必要なことだと考えたからだ。しかし、まだ元の世界へ戻る望みは捨てていない。
最初に目覚めた場所へ行きたいと思っている。
今の生活は悪くはない。食事は贅沢に三食。カリスタとの一時間の文字の勉強は、半分遊び感覚。昼寝も自由。宮殿内なら散歩もしていいと言われている。
そしてなによりも、頻繁に美しい音色が聴こえてくる毎日が、家を恋しく思う桜子の心を癒してくれるようだった。
一週間経ったある日、カリスタと文字の勉強をしていた桜子は、ペンを持つ手を止めた。いつもの曲が聴こえてきたせいだ。
「カリスタ、この音楽は誰が弾いているんですか?」
桜子は『カリスタ』と呼ぶようにと本人から言われていた。
「ディオンさまですよ」
「えっ? ディオンさまが……?」
桜子は驚いた。なぜなら彼女の想像では、宮殿の主はそんな時間の余裕はないものと考えていたからだ。