平凡女子ですが、トリップしたら異世界を救うことになりました
守られている……そんな風に思えてくるのは、自分のおごりなのだろうか、と桜子は困惑しながら考えてしまう。
「ひとりで頑張ることはないんだ」
「……ありがとうございます」
(楽器ばかり弾き、女ったらしの見本のような人だけど、なんだろう……鋭さがある……)
なにかディオンには違和感を覚えられずにはいられない。
(女官たちにも甘い言葉を口にしているけど……なんだろう……)
今の桜子にはそれがなんなのかわからない。まだ数回しか会っていないし、ここは異世界。異世界の皇子のことなど、なにひとつ知らない。
しかし、今は抱きしめ てくれているディオンに感謝しかない。普通ならばディオンは皇子さまだ。絶対に出会うことなど出来ない人。
「雷はサクラの国にはないのか?」
「いいえ。こんなに頻繁にではないですが、ありました。雷は苦手なんです」
雷の間隔が空いてきた。
「これからは女官をつけよう」
「いいえ! それはいいです。忙しいのに煩わせられません」
居候の身だ。誰にも迷惑をかけたくなかった。
「また、そんなことを言う……私はサクラに、ここで不自由なく暮らしてほしい」
ディオンの本心だ。まだイアニスやラウリ、ニコらは桜子を信じられず遠巻きに監視しているが、ディオンはなぜか、桜子のまっすぐな眼差しや所作、言葉の節々に、素直さと真面目さがうかがえるのだ。
「ひとりで頑張ることはないんだ」
「……ありがとうございます」
(楽器ばかり弾き、女ったらしの見本のような人だけど、なんだろう……鋭さがある……)
なにかディオンには違和感を覚えられずにはいられない。
(女官たちにも甘い言葉を口にしているけど……なんだろう……)
今の桜子にはそれがなんなのかわからない。まだ数回しか会っていないし、ここは異世界。異世界の皇子のことなど、なにひとつ知らない。
しかし、今は抱きしめ てくれているディオンに感謝しかない。普通ならばディオンは皇子さまだ。絶対に出会うことなど出来ない人。
「雷はサクラの国にはないのか?」
「いいえ。こんなに頻繁にではないですが、ありました。雷は苦手なんです」
雷の間隔が空いてきた。
「これからは女官をつけよう」
「いいえ! それはいいです。忙しいのに煩わせられません」
居候の身だ。誰にも迷惑をかけたくなかった。
「また、そんなことを言う……私はサクラに、ここで不自由なく暮らしてほしい」
ディオンの本心だ。まだイアニスやラウリ、ニコらは桜子を信じられず遠巻きに監視しているが、ディオンはなぜか、桜子のまっすぐな眼差しや所作、言葉の節々に、素直さと真面目さがうかがえるのだ。