平凡女子ですが、トリップしたら異世界を救うことになりました
話をしていても、ディオンは桜子の髪を撫でている。雷が遠のいた今、それが気になり始めた。
「……雷が遠くに行ったみたいです。ディオンさま、ありがとうございました」
髪を撫でる手が止まるようにと、桜子は小さく身体を動かす。
「綺麗な髪だな。神秘的な黒髪をこんな風に垂らしているのを初めて見た」
そう言われて桜子はハッとなる。いつの間にか髪を結んでいたゴムが外されていたことに気づいた。
「い、いつの間に外れちゃったんだろう……」
ディオンが外したとは思っていなかった。ディオンは手に持っていた赤いゴムを桜子に渡す。
「この素材も面白い」
「これはゴムといい……ます……」
(しっかり留めていたゴムが外れる?)
桜子は困惑していた。
「どうした? 顔を顰めている」
「ゴムが外れることは今までなかったので……それほど雷で取り乱していたんだなって……すみません……」
そんなディオンはフッと微笑む。
「私が外したんだ。取り乱していたんじゃなく、怖さで気づかなかっただけだ。美しい髪に触れたかった」
甘い言葉を言うディオンに桜子は引きつった顔になり、寝台から下りようとした。しかし、ディオンに腰を抱きかかえられるように腕を回されて、動けない。
(ええっ?)
「まだいいじゃないか。サクラの話は楽しい」
「で、でも……」
桜子はディオンに戸惑いの瞳を向けた。そんな彼女に、ディオンは口元を緩ませる。
「……雷が遠くに行ったみたいです。ディオンさま、ありがとうございました」
髪を撫でる手が止まるようにと、桜子は小さく身体を動かす。
「綺麗な髪だな。神秘的な黒髪をこんな風に垂らしているのを初めて見た」
そう言われて桜子はハッとなる。いつの間にか髪を結んでいたゴムが外されていたことに気づいた。
「い、いつの間に外れちゃったんだろう……」
ディオンが外したとは思っていなかった。ディオンは手に持っていた赤いゴムを桜子に渡す。
「この素材も面白い」
「これはゴムといい……ます……」
(しっかり留めていたゴムが外れる?)
桜子は困惑していた。
「どうした? 顔を顰めている」
「ゴムが外れることは今までなかったので……それほど雷で取り乱していたんだなって……すみません……」
そんなディオンはフッと微笑む。
「私が外したんだ。取り乱していたんじゃなく、怖さで気づかなかっただけだ。美しい髪に触れたかった」
甘い言葉を言うディオンに桜子は引きつった顔になり、寝台から下りようとした。しかし、ディオンに腰を抱きかかえられるように腕を回されて、動けない。
(ええっ?)
「まだいいじゃないか。サクラの話は楽しい」
「で、でも……」
桜子はディオンに戸惑いの瞳を向けた。そんな彼女に、ディオンは口元を緩ませる。