副社長はワガママ5歳児。
紫苑「帰る場所分かる?」
悠真「帰る場所は分かる。
でも、前見て歩けない。
だから、手握って。」
本当に何なんだろうな、この人は。
犬みたいに私の後ろを追いかけ回して
告白なんかしてきたと思ったら
突然、そっけなくなって。
そうかと思えば暗闇が苦手なくせに
助けにきて...いや、逆に私が助けてるのか。
とにかく、かなり意味不明な人。
紫苑「暗い場所苦手なのに何で来たの?」
悠真「紫苑がいなくなったって
聞いたら知らない内に飛び出してた。」
紫苑「何なの、それ。
告白してきたかと思ったら
突然そっけなくなったくせに
何で助けに来たりしたの?
あんたは一体何がしたいの?」
悠真「紫苑の気を引きたい。」
紫苑「は?」
悠真「押してダメなら
引いてみようと思って。
冷たくしてみたんだけど
サプライズで紫苑に助けられるし
本当はエレベーターの中で
抱き締めたかったんだけど。
我慢したんだよ。でも、急に
いなくなるのは反則だろ。
いくら頑張っても無視出来ねぇって。」