副社長はワガママ5歳児。
でも、気付けば私の周りには
それを指摘してくれる人も
いなくなっていた。
それもそのはず。彼と付き合っている間も
ほとんど会話をしなくなった2年前から
私は教えを請う事などしなかったのだから。
副社長は持っていた傘を広げる。
悠真「言ってみ?俺に。
早くしないと俺、行くよ?」
紫苑「...入れて。」
悠真「いいよ。」
たった一言。こんなにも短い言葉を
相手に伝えるだけで受け入れられる。
いいよ。の一言が嬉しい。
悠真「一緒に帰ろ、紫苑。」
そう言って私の右手を掴んだ
副社長は、当然のごとく手を繋ぎ
歩き始めた。