エリート御曹司は獣でした
当然のことながら、エリート御曹司の彼を狙う女性社員は多い。
綾乃さんはかなり控えめな方で、あからさまにモーションをかけている女性もいる。
彼に興味を持たない女性社員もたまにはいるが……それは、私の隣でニコニコと話を聞いている八重子ちゃんである。
おにぎりの二個目の包みを開けている彼女が、「でも」と声を潜めずに話し始める。
「久瀬さん、付き合い悪いじゃないですか。私はみんなとワイワイ騒いでくれる人の方がいいな。社内では気さくに話しかけてくれますけど、食事に誘っても断るし……」
その発言に私たち三人は、揃って「えっ!?」と声を上げた。
「八重子が久瀬さんを誘ったの!?」と香織が目を丸くして問いかければ、彼女は「はい」とキョトンとして頷く。
「この前、私、ミスしちゃったんです。発注量の桁を間違えて、もう大変。そうしたら久瀬さんが対処してくれて、損失を出さずにすみました。お礼に食事を奢らせてくださいと言ったんですけど、断られちゃいました」
綾乃さんはかなり控えめな方で、あからさまにモーションをかけている女性もいる。
彼に興味を持たない女性社員もたまにはいるが……それは、私の隣でニコニコと話を聞いている八重子ちゃんである。
おにぎりの二個目の包みを開けている彼女が、「でも」と声を潜めずに話し始める。
「久瀬さん、付き合い悪いじゃないですか。私はみんなとワイワイ騒いでくれる人の方がいいな。社内では気さくに話しかけてくれますけど、食事に誘っても断るし……」
その発言に私たち三人は、揃って「えっ!?」と声を上げた。
「八重子が久瀬さんを誘ったの!?」と香織が目を丸くして問いかければ、彼女は「はい」とキョトンとして頷く。
「この前、私、ミスしちゃったんです。発注量の桁を間違えて、もう大変。そうしたら久瀬さんが対処してくれて、損失を出さずにすみました。お礼に食事を奢らせてくださいと言ったんですけど、断られちゃいました」