エリート御曹司は獣でした
今回の変身時間は……二分三十五秒。


「久瀬さん、すごいです! 三分切ってますよ。二十五秒も!」


これまでは、三分を十秒以内で前後した変身時間であったため、今回はかなり短いと言えるのではないだろうか。


「成果が出てきましたね。やっぱり久瀬さんには、仕事の話をするのが効果的なようです!」


嬉しくなった私が「ヤッター!」と両手を高く上げれば、彼も口元を綻ばせたが、その視線が私の胸元に落とされると、ハッとしたように横を向いた。


「相田さん、見えてるよ。いつも、ごめんな……」


指摘されて思い出したが、ブラウスのボタンは全開で、恥ずかしい格好のままだ。

久瀬さんの頬は赤く染まっていて、それを見てさらに恥ずかしくなった私は、照れ笑いしながら彼をフォローしようとする。


「あの、私のことなら大丈夫ですよ。久瀬さんに下着を見られることに慣れてきたといいますか……ああっ! いつの間に!?」


ブラが見えているだけかと思ったが、背側のホックを外されてずり上がり、普通サイズの膨らみをさらけ出してしまっていた。

慌てて久瀬さんに背を向け、下着と服を直していたら、「ありがとう」という温かな声を聞いた。

私の肩に、トンと、彼の額がのせられる。

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