エリート御曹司は獣でした
ふたりが大会議室に入ってくると、私を囲う輪が広がった。
ポカンとしているのは私だけで、乗友さんたち三人は、まずい場面を見られたというような顔でお互いを見ている。
久瀬さんは早足で近づいてくると、私を庇うように背中に隠し、乗友さんたちと対峙した。
「相田さんになにをした? 聞かせてもらおうか」
そう言った低い声は、静かな怒りに満ちている。
八重子ちゃんはなぜか近くの椅子を引いて背筋を伸ばして座り、この状況を飲み込めずにいる私と視線が合うと、キリッとした顔をして言った。
「奈々さんがいじめられているから、久瀬さと一緒に助けに行きなさいと言われたんです」
「え……誰に?」
「香織さんと綾乃さんです」
それを聞いて、なるほど……と納得した。
香織と綾乃さんには、退社時間になったら乗友さんを捕まえて決着をつける話をしておいた。
ふたりはきっと、残業しながら私の様子を気にかけていてくれたのだろう。
ポカンとしているのは私だけで、乗友さんたち三人は、まずい場面を見られたというような顔でお互いを見ている。
久瀬さんは早足で近づいてくると、私を庇うように背中に隠し、乗友さんたちと対峙した。
「相田さんになにをした? 聞かせてもらおうか」
そう言った低い声は、静かな怒りに満ちている。
八重子ちゃんはなぜか近くの椅子を引いて背筋を伸ばして座り、この状況を飲み込めずにいる私と視線が合うと、キリッとした顔をして言った。
「奈々さんがいじめられているから、久瀬さと一緒に助けに行きなさいと言われたんです」
「え……誰に?」
「香織さんと綾乃さんです」
それを聞いて、なるほど……と納得した。
香織と綾乃さんには、退社時間になったら乗友さんを捕まえて決着をつける話をしておいた。
ふたりはきっと、残業しながら私の様子を気にかけていてくれたのだろう。