エリート御曹司は獣でした
先週の休日もふたりでショッピングモールに出かけ、北欧調のインテリアや雑貨を取り扱う店で、色違いの素敵なコーヒーカップをふたつ買ってもらった。

ちなみに食事のみのお出かけも含めたら、デートをするのは今日が五回目である。


「あれは、奈々子の家に行った時に、自分で使うためでもある。ふたりの物だから、プレゼントには当たらない」

「私の家に来るんですか? あ、次の肉パーティー?」

「それも参加するけど、ふたりきりの時も行くよ。恋人なんだから当然だろ」


サラリと言ってのけた彼を、私は熱い顔で見つめて、鼓動を高鳴らせる。


久瀬さん……“偽”が抜けてますよ。

この関係には期限があることを忘れそうになるので、甘い台詞は控えめにお願いします……。


結局押し切られてフォトフレームを買ってもらい、申し訳なさと喜びを味わいつつ、その店を出た。

空は茜色を帯び、後一時間ほどすれば日没だろう。

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