エリート御曹司は獣でした
廊下に出て、すぐ隣が洗面所と浴室に繋がるドアである。

このドアの鍵が一昨日、壊れてしまったのだが、まだ修理業者は来ていない。

誰かが入浴中の時に開けられると、脱衣所が丸見えになってしまうため、宮永家の母親が使用中と書いた札を手作りし、ドアにかけておく約束になっていた。

その札は、かかっていなかった。


無人だと思った久瀬さんは、ドアを開けて中に飛び込み、幸秀くんの第二の罠にまんまとはまってしまう。

「キャア!」という若い女性の声があがる脱衣所には、小百合さんがいて、シャワーを浴びて出てきたばかりの様子であった。

彼女はバスタオルに伸ばした手を宙に止め、驚いた顔を久瀬さんに向けている。


水滴のしたたる白い肌。

柔らかそうな双丘に、張りのある尻と、滑らかな曲線で繋がるボディライン。

美人で優しい憧れのお姉さんの裸体に、久瀬さんは目を見開き、心臓を爆発しそうに跳ねらせた。

小百合さんよりも、彼の方が驚いていたに違いない。

初めて見る若い女性の裸は、衝撃なまでに美しく、艶めかしく、扇情的で、思春期に入ったばかりの久瀬さんの心に強烈な欲情を湧き上がらせたのだ。

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