エリート御曹司は獣でした
ケープにすっぽりと覆われているので見えないが、陽奈ちゃんを左腕に抱き、右手をソファの肘掛けに突いて、立ち上がろうとしているようだ。

「大丈夫ですか?」と、陽奈ちゃんを落とすことを私が心配したら……彼女が「あっ」と声をあげた。

ビリッと音がして、ケープが外れてしまったのだ。


被るようにして着用していたが、合わせ目があり、本来はマジックテープで着脱する仕様のものであったみたい。

手を肘掛けに突いた時に間にケープが挟まっていたため、立ち上がった拍子に引っ張られて、マジックテープが剥がれたのではないだろうか。

ケープが床に落ちれば当然のことながら、見えてしまう。

まくりあげた服の下の、白く大きな丸い双丘と、乳首に吸い付いている陽奈ちゃんの口元が……。


「ごめんなさい! やだもう、私ったら。ちょっと失礼するわね」


小百合さんはそのままの格好で、慌ててリビングから出ていき、どこか別のドアが開閉される音が聞こえた。

突然の出来事に、ただただ驚いていた私だが、電話のベルが鳴り止むと、ハッと我に返って久瀬さんを心配する。


きっと私より、驚いたはず。

小百合さんの裸の胸を、またしても見てしまったのだから。

十七歳の彼女の裸は、子供の頃の久瀬さんの心にトラウマとなるほど印象的に焼きついたようだけど、今はどう感じたのか……。


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