オジサンに恋しちゃダメですか
「あっ……」

本当は、ちゃんとした名前があるんだよね。

今度、聞いてみよう。

「課長もすごいです。絵を見ただけで、想いがこもっているか、分かるなんて。」


改めて、課長が好きだと感じた。


「課長。」

「ん?」

その時、素直な気持ちを、口に出せた。

「私、課長の事。好きになってよかったです。」

涙を拭いて、頭を下げて、帰ろうとした時だ。


ふと、課長に後ろから抱きしめられた。

「ああ、もう。おまえには、負けたよ。」

「えっ……」

振り返ると、課長の笑顔が、そこにあった。

「何度も、年が離れているからって、自分に言い聞かせたんだけどな。」

「課長……」

「そう言い聞かせたのは、俺が奈津菜に、惹かれていたからかもな。」


その瞬間、目の前がパーッと明るくなった。
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