オジサンに恋しちゃダメですか
妹……

そりゃあ、一回り以上歳が離れていれば、女には見えないだろうけど。

でも、女がここまで言っているのに、”妹”ってなくない?


その思いは、数日経っても、消える事はなかった。

「なんか、不機嫌だね。」

四宮君が、心配してくれている。

「うん。好きな人に振り向いてもらえないの。放っておいて。」

そう、うっかり話したのが、悪かった。

「じゃあ、瀬田ちゃん。うさ晴らしに飲みに行こうよ。」

てっきり、同僚の乗りで、”うん”って返事をしてしまった。


その日の夕方。

四宮君と一緒に、近くの居酒屋に行った。

居酒屋って言っても、ちょっと小洒落たお店。

私は春乃とも、そう言うお店に行くから、特別警戒なんてしていなかった。

「何飲む?」

「生ビール!」
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