オジサンに恋しちゃダメですか
そして、三日後。

「おい、瀬田。おまえ、見積書の計算、間違っているぞ。」

「えっ!?」

主任を通り越して、課長から直に呼び出しを貰った。


「すみません、俺がきちんとチェックしないから。」

主任は慌てて、課長の元へ行った。

「いや、主任は気にしなくてもいい。瀬田は、俺が直に教えてやる。来い、瀬田。」

その手招きが、悪魔に見える。

「いえ……主任に教えて……」

「瀬田。来るんだ。」

「……はい。」

私は固まりながら、外川課長の隣の席に、スーッと導かれるように座った。

周りからは、”また?”みたいに、クスクス笑い声が聞こえる。

やだな。

私、デキない人みたいじゃん。


「いいか、瀬田。この計算は……」

そう言って外川課長は、一番上から計算方法を、私に教えてくれた。
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