オジサンに恋しちゃダメですか
私はそれを、必死にメモ取り。

二度と外川課長から、お呼びがかからないようにしてやる。


「それで、ここの累計とここの累計が合わさる。いいか?」

「はい。」

「本当に、分かったのか?」

「はい!」

私はメモを見ながら、ガッツポーズ。

「よし!やってみろ。」

「はい!任せて下さい!」

私は、鼻息を荒くしながら、自分の席に戻った。


あれ?本当だ。

ここ、間違っている。

累計もバラバラだ。

しかもこれ、主任が気づかなかったって、本当にチェックしてたの?


「じゃあ、奈津菜。お先ね。」

「えっ?春乃?」

「お疲れ様っす。」

「四宮君まで?」

時計を見ると、18時を回っていた。

「きゃああ!残業になっちゃう!」

私は、ムンクのように叫んだ。

「気にするな!残業代は入って来る!」
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