上司と私の偽恋愛 ※番外編追加しました※
翌朝、朝食は取らずコーヒーだげ飲んで用意していたワイシャツに袖を通しスーツを着る。
すぐにでも亜子に会いたいと思うが、先に用を済ませてからにしようと気持ちを仕事モードに切り替える。
親父の会社に入るのは半年後だが、実は2年後に7件目となるホテルの建設が決まっている。すでにある6件の“ リゾートホテル縁 ”はどれも雰囲気が異なるホテルとして存在している。
ホテルの雰囲気を作るのは見た目や接客が肝心といったところだが、親父は常にもっとここにいたいと思ってもらう気持ちが大切だと言う。
その一つがインテリアだ。
家具などのインテリアが部屋に馴染み、まるで家にいるような安心感やまたはこんな家に住みたいと思ってもらう憧れの気持ちを持ってもらうことが大切で、親父はすべてオーダーメイドという拘りをもっている。
正直言ってインテリアの知識はほとんど無いと言って等しいが、次の建設には俺も企画として絡んでいる為親父に話をつけてきてほしいと頼み込まれた。
親父はそこの家具店が昔からお気に入りで、個人的にいくつかオーダーメイドの家具を作ってもらってるが、どうも仕事としては何度も断られてるらしい。
長年親父が頼み込んでて失敗してるというのに、俺が交渉したところで無理に決まってると思うのだが。
相手先には前々から今週の金曜日に行くと伝えていたのだが、昨日ホテルに着いてから予定を変更して今日にしてもらった。
ホテルをチェックアウトして車を走らせると10分程でインテリアショップに着いた。
基本オーダーメイドを主としているせいかそれほど大きな建元ではなく洒落たカフェのような建物だ。
頑丈そうなガラスのドアを開けると奥の方からスーツ姿の男が近づいてくる。
「昨日連絡しましたリゾートホテル縁の結城と申します。今回は急な変更で申し訳ありません」
まずは予定の変更を詫びた後仮で作った名刺を渡した。
「いえいえ、こちらこそ遠方から来てくださりありがとうございます。店長の森山と申します。どうぞ奥へ」
森山さんから名刺をもらい奥の来客室へと向かった。