上司と私の偽恋愛 ※番外編追加しました※
souvenir(スヴニール)と書いてあるレストランの入り口に入ると、すぐそこに40代くらいの男性がスーツを着て立っている。
「藤井様でいらっしゃいますか?」
「はい」
「お待ちしておりました。お連れのお客様がお待ちでございます。どうぞ」
そう言うと私を連れて奥へ進む。
ランチタイムは11時からのようですでにたくさんのお客様で満席状態だ。
奥へ行くといくつか個室になっていてどこも入っているようだった。
一番奥の扉の前で男性は私の方に顔を向け「こちらでございます」と言って扉を開けた。
「結城様、お連れの方がご到着されたようでございます」
「どう……して…………」
もう2度と会うことのないはずの人が目の前にいた。
「ありがとう。こちらが頼むまで料理は待ってもらえますか」
「かしこまりました。それでは失礼いたします」
男性が出て行き扉が閉まった後も私は突っ立ったまま頭の中が真っ白になっていた。
目の前のその人は、椅子から立ち上がり私の目の前まで来て優しく抱きしめた。
「亜子、会いたかった」
「結城課長どうして……?」
抱きしめていた体を離し、涙が溢れて言葉が続かない私を見て結城課長はキスをした。