上司と私の偽恋愛 ※番外編追加しました※
尊さんは裸のまま立ち上がり私に「おいで」と言って両腕を掴んで立たせる。
「きゃっ、待ってください。私何も着てない!」
「さんざん見せといて何言ってんだよ、ほらこっち」
私の言葉を無視してバスルームまで連れて行く。恥ずかしすぎて簡単にシャワーを浴びて出ようとしたら尊さんが私の体を洗い始めた。
「ちょ、ちょっと、そんなのいいです!」
「何言ってんだよ、これからが勝負だろ!」
「はぁ? 何言ってるんですか? 自分でやりますから!」
「いいから! おとなしくしないともう一回やるぞ!」
それは無理。
たしかに今まで裸は見られてるのにお風呂となるとどうしてこんなに恥ずかしいのだろう。
洗い終わると尊さんは私の後ろに座るようにして2人で湯船に浸かる。
広いバスタブの中、恥ずかしさを隠せない私は膝を立てて小さくなっていると、後ろから尊さんが抱きしめて私の肩の上に顎を置いた。
「体怠くないか?」
何を?と思って尊さんの方を向く。
「気絶したくらいだから。それくらいよかった?」
「な、何言ってるんですかっ? 平気です!」
言っている意味が分かって恥ずかしすぎてどうしていいかわからず尊さんの腕を解いてバスタブから出てしまった。
急いでバスルームから出てタオルで体を拭いた後服を着ると、いつの間にか後ろに尊さんがいて背中のファスナーを上げてくれた。
「……ありがとうございます」
振り向いてお礼を言うとまた私を抱きしめる。
「亜子愛してる」
尊さんの口から出る愛の言葉は“ 好き ”から“ 愛してる ”に変わって、私も自然と彼の背中に腕を回していた。