ヴァンパイア夜曲
私に気づいた途端、天使のような笑みでこちらに駆け寄ってきた彼らの頭を撫でると、混じって遊んでいたミックが心配そうな顔で私を見上げた。
「レイシアねえさま、大丈夫でしたか…?」
「うん、お説教は終わったわ。気にしなくても大丈夫よ、私は元気だから」
ペナルティのことは告げずに笑い返した私は
、子どもたちに向かって穏やかに告げる。
「そろそろおやつの時間でしょう?外は寒いし、中へ入りなさい」
「「はーい」」
ほっとしたらしいミックは、他の子どもたちと共に駆けていく。
素直な子どもたちを微笑ましく見ていると、普段の百倍の労力を使ったような顔のシドが小さく息を吐いて庭のベンチに座りこんだ。
「ギャングか、あいつらは……」
子どもの扱いに慣れていないような口ぶりに、私はついおかしくなって声をかける。
「可愛い子たちでしょう?それにしても、懐かれるのが早いわね。いつの間に仲良くなったの?」
「一方的に絡まれたんだよ。無視も出来ないしヘタに泣かせられないだろ」
「ふぅん。意外と優しいところもあるのね。こんな不良オーラを飛ばす貴方のどこが気に入ったのかしら」