365日のラブストーリー
通り過ぎていく人たちに憧れを抱きながら神長に目を向けると、彼もまた、この場に当たり前のように馴染める人種なのだと気がついた。
(ここに来るのも初めてっていう感じじゃないし、普段はどんな人と一緒に来てるんだろう)
有紗の頭の中にちらりと、見たこともない彼女のシルエットがよぎった。
(もしかしたら、午後から彼女さんと会う予定があるから、朝ごはんなのかなあ)
心の中でため息を落としたとき、
「こっちです」
いつの間にか他人の行く方向に引きずられそうになっていた有紗を、神長が呼び止めた。
「まだ少し時間がありますけれど、館内を見て行きますか?」
「いえ、大丈夫です」
言ったとたんに、お腹がきゅるきゅる音を立てる。朝五時半に起きてから、有紗は何も口にしていない。
その音が聞こえるはずもなかったが、神長は再び歩き始めた。
(ここに来るのも初めてっていう感じじゃないし、普段はどんな人と一緒に来てるんだろう)
有紗の頭の中にちらりと、見たこともない彼女のシルエットがよぎった。
(もしかしたら、午後から彼女さんと会う予定があるから、朝ごはんなのかなあ)
心の中でため息を落としたとき、
「こっちです」
いつの間にか他人の行く方向に引きずられそうになっていた有紗を、神長が呼び止めた。
「まだ少し時間がありますけれど、館内を見て行きますか?」
「いえ、大丈夫です」
言ったとたんに、お腹がきゅるきゅる音を立てる。朝五時半に起きてから、有紗は何も口にしていない。
その音が聞こえるはずもなかったが、神長は再び歩き始めた。