365日のラブストーリー
ふいに沈黙が訪れて、休日らしい静けさに包まれた、オフィス街に視線を逃す。まだ午前十時前。商業ビルも開店前なのか、海外からの観光客がカメラ片手に街を散策している姿がちらほらと見えるだけだ。
有紗は会話の新しい話題のきっかけを探していた。嫌な緊張感に場が持たないわけじゃない。ただ、もっと話をしないともったいない。いつもどこか遠い人だった神長が、こんなに近くにいるのだ。
膝の上で手のひらをぎゅっと握りしめる。それから有紗は口を開く。
「街が静かだと、お休みってかんじしますよね」
「そうですね。以前仕事でこのあたりに来ることも多かったのですが、まるで別の場所のようです」
「神長さんの住んでいるあたりも平日と休日で違うんですか?」
少し強引な話の振り方だったかもしれない。けれども神長がそれを気にする様子もなさそうだ。
「俺は家が横須賀なんですが。あの一帯が観光地ということもあって、実は土日の方が賑やかなんですよ。観光バスも多いですし、道も混みます」
有紗は会話の新しい話題のきっかけを探していた。嫌な緊張感に場が持たないわけじゃない。ただ、もっと話をしないともったいない。いつもどこか遠い人だった神長が、こんなに近くにいるのだ。
膝の上で手のひらをぎゅっと握りしめる。それから有紗は口を開く。
「街が静かだと、お休みってかんじしますよね」
「そうですね。以前仕事でこのあたりに来ることも多かったのですが、まるで別の場所のようです」
「神長さんの住んでいるあたりも平日と休日で違うんですか?」
少し強引な話の振り方だったかもしれない。けれども神長がそれを気にする様子もなさそうだ。
「俺は家が横須賀なんですが。あの一帯が観光地ということもあって、実は土日の方が賑やかなんですよ。観光バスも多いですし、道も混みます」