365日のラブストーリー
4
有紗は冷たくなった指先をぎゅっと握りしめた。街の雰囲気を壊さないように大事にしているのだろう、西洋館をめぐるあいだの緩い坂道の途中には、立派な門構えの洋風建築が続いている。
もしここに訪れたのが春だったら、花々がどれほど美しく庭を彩るだろうか。想像を膨らませながら歩いてたどり着いたのは、幾何学模様のような不思議な枠組みの花壇が有名なイタリア山庭園だ。この中にあるブラフ十八番館という名前の西洋館が目的地らしい。
すっかり落葉したメタセコイヤの並木道を進むと、白い壁にオレンジ色の屋根、扉や窓枠はミントグリーンで統一された、こぢんまりとした建物が見えてきた。
庭の見学も早々に、建物の中に逃げ込んだ。
室内は冬の寂しさが嘘のように、花々で装飾されている。他の西洋館と少し離れた立地にあるからなのか、午後からのサロンコンサートを目指して来館するのか、観光客の姿はまばらだ。ゆったりと見学できそうだった。
有紗は冷たくなった指先をぎゅっと握りしめた。街の雰囲気を壊さないように大事にしているのだろう、西洋館をめぐるあいだの緩い坂道の途中には、立派な門構えの洋風建築が続いている。
もしここに訪れたのが春だったら、花々がどれほど美しく庭を彩るだろうか。想像を膨らませながら歩いてたどり着いたのは、幾何学模様のような不思議な枠組みの花壇が有名なイタリア山庭園だ。この中にあるブラフ十八番館という名前の西洋館が目的地らしい。
すっかり落葉したメタセコイヤの並木道を進むと、白い壁にオレンジ色の屋根、扉や窓枠はミントグリーンで統一された、こぢんまりとした建物が見えてきた。
庭の見学も早々に、建物の中に逃げ込んだ。
室内は冬の寂しさが嘘のように、花々で装飾されている。他の西洋館と少し離れた立地にあるからなのか、午後からのサロンコンサートを目指して来館するのか、観光客の姿はまばらだ。ゆったりと見学できそうだった。