365日のラブストーリー
いったん老夫婦と別れて、有紗と神長は二階に向かった。
山の手の西洋館をめぐっているうちに、サンルームというお気に入りの場所を見つけてしまった。ブラフ十八番館にもそれがあると聞いて、とても楽しみにしていたのだ。
日光浴のために設けられた、壁一面がガラス窓になったその部屋は、建物の南側にあった。爽やかなグリーンの窓枠の向こう側には、イタリア山庭園の冬景色が見えている。
大学生の頃は、海外の暮らしに憧れた。広い庭でガーデニングを楽しみ、毎日をゆったりと過ごしながら子育てをしたいと、恋人すらいないのにそんな人生を夢見たこともあった。
「日差しが気持ちいいですね」
神長がすぐ隣に並んだ。端正な横顔が、見る回数を重ねるほどに素敵に見えてくる。
「ここにいると暖かくて、心が健やかになるような気がします」
「綿貫さんは車も好きそうですよね」
「車? どうしてそう思うんですか?」
「助手席は、ここと似たような環境だと思いませんか」
山の手の西洋館をめぐっているうちに、サンルームというお気に入りの場所を見つけてしまった。ブラフ十八番館にもそれがあると聞いて、とても楽しみにしていたのだ。
日光浴のために設けられた、壁一面がガラス窓になったその部屋は、建物の南側にあった。爽やかなグリーンの窓枠の向こう側には、イタリア山庭園の冬景色が見えている。
大学生の頃は、海外の暮らしに憧れた。広い庭でガーデニングを楽しみ、毎日をゆったりと過ごしながら子育てをしたいと、恋人すらいないのにそんな人生を夢見たこともあった。
「日差しが気持ちいいですね」
神長がすぐ隣に並んだ。端正な横顔が、見る回数を重ねるほどに素敵に見えてくる。
「ここにいると暖かくて、心が健やかになるような気がします」
「綿貫さんは車も好きそうですよね」
「車? どうしてそう思うんですか?」
「助手席は、ここと似たような環境だと思いませんか」