365日のラブストーリー
「わたしは朝も昼も夜も、どのお店もごはんが美味しくて幸せで、つい食べ過ぎちゃって」
それでも、言葉を交わせることが嬉しくてつい笑顔になってしまう。つられたように、神長が表情を崩した。
「気に入ってもらえたようで良かったです」
神長は顎を少しだけ持ち上げて、有紗の後ろに視線を送る。それから、
「それでは、書類よろしくおねがいします」とビジネスライクな微笑みを向けてきた。
「はいっ」
扉が閉まるまで見送って、有紗は脱力した。
(……はあ。やっぱりスーツの神長さんもかっこいい。どうしてあんなにかっこいいんだろう)
書類を胸に抱きしめそうになって、慌てて左手に持ち替える。さっきまで神長が触ってたのだと思うと、ただの封筒さえ特別に感じる。
(結局、ご飯がおいしかったことばっかりアピールしてたかも。お話が楽しかったとか、西洋館が素敵だったとか、他にも言うことならいっぱいあったのに)
それでも、言葉を交わせることが嬉しくてつい笑顔になってしまう。つられたように、神長が表情を崩した。
「気に入ってもらえたようで良かったです」
神長は顎を少しだけ持ち上げて、有紗の後ろに視線を送る。それから、
「それでは、書類よろしくおねがいします」とビジネスライクな微笑みを向けてきた。
「はいっ」
扉が閉まるまで見送って、有紗は脱力した。
(……はあ。やっぱりスーツの神長さんもかっこいい。どうしてあんなにかっこいいんだろう)
書類を胸に抱きしめそうになって、慌てて左手に持ち替える。さっきまで神長が触ってたのだと思うと、ただの封筒さえ特別に感じる。
(結局、ご飯がおいしかったことばっかりアピールしてたかも。お話が楽しかったとか、西洋館が素敵だったとか、他にも言うことならいっぱいあったのに)