365日のラブストーリー
会話を聞きながら、有紗は落ち込みそうになってきた。プレゼンのプロはど、んな内容の話でも人の心を掴むのが上手い。それをいち事務員と比較しても仕方ないと、能力の差は諦めてはいるが、自分にはそれに代わる魅力があるだろうか。
今日は神長の気持ちを確かめなければならないが、相手がどれだけ魅力的かわかるほどに腰が引けてしまう。
(これまで素敵な男の人を見つけても、憧れは憧れって、割り切ることもできたのに。これまでいいなって思った人の中で、いちばん手が届かなそうな人なのに、どうして今までみたいに割り切れないんだろう)
有紗は周りに合せてときどき笑みを浮かべながら、ぼんやりと神長の声を聞いていた。少し前ならきっと、発音の綺麗な英語を聞いているだけでうっとりした気持ちになれたはずなのに、今は壁を感じてしまう。
「どうしたの」
ひとりで杯を重ねる有紗のすぐ横に、イギリス人男性が来た。明るい茶の髪に、グレーの瞳、口角が上を向いた愛嬌のある顔立ちだ。隣のテーブルにいた四人のうちのひとりだった。
今日は神長の気持ちを確かめなければならないが、相手がどれだけ魅力的かわかるほどに腰が引けてしまう。
(これまで素敵な男の人を見つけても、憧れは憧れって、割り切ることもできたのに。これまでいいなって思った人の中で、いちばん手が届かなそうな人なのに、どうして今までみたいに割り切れないんだろう)
有紗は周りに合せてときどき笑みを浮かべながら、ぼんやりと神長の声を聞いていた。少し前ならきっと、発音の綺麗な英語を聞いているだけでうっとりした気持ちになれたはずなのに、今は壁を感じてしまう。
「どうしたの」
ひとりで杯を重ねる有紗のすぐ横に、イギリス人男性が来た。明るい茶の髪に、グレーの瞳、口角が上を向いた愛嬌のある顔立ちだ。隣のテーブルにいた四人のうちのひとりだった。