365日のラブストーリー
「求人出したって人自体こないんだから、こっちから探すのよ。綿貫は私がどんだけ飲んでも潰れないの知ってるでしょ」
有紗は頷く。気持ちよく酔っぱらってから長いのが宇美なのだ。
「綿貫たちもいいかんじじゃない、見ちゃったよ、さっき。テラスで二人きりとかさ。……上手くやんな」
今度は背中を押されて、有紗は前につんのめった。宇美は「また月曜に会社でね」と、律義に頭を下げる神長に手を振って行ってしまった。五人の話し声は風のように遠ざかっていき、有紗と神長は店の前に取り残された。
「どうしましょう?」
有紗は神長を見上げた。ついさっき、今日は飲もうとは言ったが二人でという意味ではない。もちろんあの賑やかな輪の中に入るつもりだったのだ。
「飲みに行きますか? もう一軒。綿貫さんが明日の予定に差し支えなければの話ですが」
腕時計に目を落として、神長が気を取り直すように言う。
「わたしは、ぜんぜん大丈夫ですけれど」
明日は千晃との約束があるが、神長の終電に合わせて帰れば、帰宅は日付が変わる頃だろう。
有紗は頷く。気持ちよく酔っぱらってから長いのが宇美なのだ。
「綿貫たちもいいかんじじゃない、見ちゃったよ、さっき。テラスで二人きりとかさ。……上手くやんな」
今度は背中を押されて、有紗は前につんのめった。宇美は「また月曜に会社でね」と、律義に頭を下げる神長に手を振って行ってしまった。五人の話し声は風のように遠ざかっていき、有紗と神長は店の前に取り残された。
「どうしましょう?」
有紗は神長を見上げた。ついさっき、今日は飲もうとは言ったが二人でという意味ではない。もちろんあの賑やかな輪の中に入るつもりだったのだ。
「飲みに行きますか? もう一軒。綿貫さんが明日の予定に差し支えなければの話ですが」
腕時計に目を落として、神長が気を取り直すように言う。
「わたしは、ぜんぜん大丈夫ですけれど」
明日は千晃との約束があるが、神長の終電に合わせて帰れば、帰宅は日付が変わる頃だろう。