365日のラブストーリー
『もし少し遅い時間でもよかったら、夕食でも一緒にどうですか。俺も新宿で用事があるんですが、二十時頃には空きます』

 有紗のプランは、神長のその一言であやうく崩れそうになった。行きたい。告白する前から振られているというのに、まず思ったのがそれだった。

けれどすぐに、千晃と心暖のことが頭に浮かぶ。今日はふたりと約束していた日なのだ。食事に行っても罪悪感で楽しめなくなってしまうだろう。

(今日は絶対だめ)
 断りの文言を打ちながら、じゃあいったい次はいつなの? と自問する。

 神長がどんな想いで誘ってくれているのかはわからない。けれど、少しずつ自分のことを話すようになってきたのは確かだ。

昨日からの流れで声をかけてくれているのだとしたら、今日会えばまた、これまで知らなかった一面を発見できそうだ。

(会いたい)
 有紗が葛藤していると、神長からメッセージが飛んでくる。
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