365日のラブストーリー
「日曜の夜、神長さんと飲んでたときに聞かされた話。自分に当てはめて考えたとき、その全部にあっさり納得した。片親の苦労を打ち明けるのは難しいし、人間誰しも考え方が違うのに、人にどう寄り添えば正解かなんてわかんねえ。俺は子どもにとっての見本でなきゃいけないのに、考えるほどに自分が未熟に思えて嫌になる」
千晃はテレビを消して、天井を仰いだ。
「慰めをうけるってなんだって思ったけどさ。こういうことじゃないかな。たとえば有紗ちゃんは俺に抱かれてくれたけど、望んでいなかったはずなのに、俺のためにそうしてくれることがただ申し訳なくて、こっちまで苦しくなった。ほんとはあの夜具合が悪くなったのも、俺のせいだろ?」
言葉を肯定したい気持ちと、否定したい気持ち。相反する感情を表現することができず、有紗はもどかしかった。
しばらくの間、千晃は有紗の言葉を待っていた。けれどもやがて再び口を開いた。
「不思議なもんでひとつ『ああたしかに』って納得させられると、その人自体をするっと受け入れちゃうんだよな。恋敵に相談してどーすんだ、俺。とか思いながら気づくと本音を話してて。勝たなきゃ有紗ちゃんに振り向いてもらえないっつーのにな」
千晃はテレビを消して、天井を仰いだ。
「慰めをうけるってなんだって思ったけどさ。こういうことじゃないかな。たとえば有紗ちゃんは俺に抱かれてくれたけど、望んでいなかったはずなのに、俺のためにそうしてくれることがただ申し訳なくて、こっちまで苦しくなった。ほんとはあの夜具合が悪くなったのも、俺のせいだろ?」
言葉を肯定したい気持ちと、否定したい気持ち。相反する感情を表現することができず、有紗はもどかしかった。
しばらくの間、千晃は有紗の言葉を待っていた。けれどもやがて再び口を開いた。
「不思議なもんでひとつ『ああたしかに』って納得させられると、その人自体をするっと受け入れちゃうんだよな。恋敵に相談してどーすんだ、俺。とか思いながら気づくと本音を話してて。勝たなきゃ有紗ちゃんに振り向いてもらえないっつーのにな」