365日のラブストーリー
逃げ出して、心の中に溜め込むだけでは何も変わらない。それに気づいたのは、どんな面倒ごとにも真っ直ぐ向き合ってくれた神長に、たくさん救われてきたからだ。
「……でも、今の方がほんとうの有紗ちゃんなんだろうな。誰かに恋してキラキラしはじめた子見て、かわいいなって思うのはただ虚しいだけだけど」
明るい口調で言って、千晃は息を吐き出した。
「じゃあまあ、これからも友人としてよろしく。神長さんで繋がってれば、いずれまた会うこともあるだろうし。……それと実は俺、有紗ちゃんの会社に転籍考えてんだよね。そっちの人事部長がそういう企画出しただろ」
四月からグループ会社間でリクルートが出せるようになり、人事に個人の意見が反映されやすくなる。期間限定で部署間の人の貸し借りや、出向、転籍などを積極的に行い、人手不足を補うのと同時に、本人の望む仕事に就けるようにするための新しい試みだ。
「システム課は転籍希望者の募集を出すはずですよ。坂巻さんが抜けたあと補充がないのは、本社には経験者がいないからなので」
「実はすでに誘われてる。でも俺と顔が合うたびに、有紗ちゃんに気まずい思いさせたら嫌だなって、悩んでたんだけど」
「……でも、今の方がほんとうの有紗ちゃんなんだろうな。誰かに恋してキラキラしはじめた子見て、かわいいなって思うのはただ虚しいだけだけど」
明るい口調で言って、千晃は息を吐き出した。
「じゃあまあ、これからも友人としてよろしく。神長さんで繋がってれば、いずれまた会うこともあるだろうし。……それと実は俺、有紗ちゃんの会社に転籍考えてんだよね。そっちの人事部長がそういう企画出しただろ」
四月からグループ会社間でリクルートが出せるようになり、人事に個人の意見が反映されやすくなる。期間限定で部署間の人の貸し借りや、出向、転籍などを積極的に行い、人手不足を補うのと同時に、本人の望む仕事に就けるようにするための新しい試みだ。
「システム課は転籍希望者の募集を出すはずですよ。坂巻さんが抜けたあと補充がないのは、本社には経験者がいないからなので」
「実はすでに誘われてる。でも俺と顔が合うたびに、有紗ちゃんに気まずい思いさせたら嫌だなって、悩んでたんだけど」