365日のラブストーリー
「ほんとうです」
「神長さん、口に出さないだけで、いま絶対にがっかりしてます」

「それでは俺が嘘を言っているかどうかを確かめてみますか?」

 言いながら神長は自分のTシャツの裾に手をかけた。これは、身体がどんな反応を示しているか、見てみろということだろうか。

「わたしが……、わたしにやらせてください」
「どうぞ」
 Tシャツをまくり上げるあいだ、有紗の心臓は暴れていた。

 神長の身体は、大学生のころ美術館で見とれた彫刻のように美しく引き締まっている。そういえば、プライベートではダイビングなどにもよく行くと言っていた。

 襟ぐりから頭を抜いて、彼は頭を軽くふる。

 ただ見ているだけなのに、身体が熱くなっていく。これはいったいどうしてなのだろう。Renからはこんな風になるということを聞いていない。有紗は動揺していた。

「そんな顔をされると」
 頬を掬われて、有紗は目を逸らす。
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