365日のラブストーリー
「冗談ですよ」
(今のってほんとうに冗談だったのかな)
有紗は手を引かれて立ち上がった。いつのまにか岩の上で休んでいたトカゲはまた隠れてしまっている。
駐車場に向かって歩き出す。
(きっと前のわたしだったら、冗談だとしても断ったりしたら捨てられちゃう、って不安になってただろうな)
ずっと自信がもてなくて、自分を大切にしようなんて思えなかったのに、神長と一緒にいると少しずつそんな性格も塗り替えられていく。今はそれが心地よい。
「朝食のはしごでもしてみましょうか」神長が提案してきた。
「えっ、いいんですか? ああでもわたし、エッグベネディクト食べたのに、そのあともエッグベネディクトが食べたいとか言い出すかもしれません。だって、大好きなんです。朝食が。でもカロリーが……」
うなだれていると腰にするりと手がまわって、有紗は跳び上がりそうになった。
「神長さん、そこはひみつの場所なんです」
「美味しいものを食べて幸せを感じると、人に優しくできるんでしたよね」
(今のってほんとうに冗談だったのかな)
有紗は手を引かれて立ち上がった。いつのまにか岩の上で休んでいたトカゲはまた隠れてしまっている。
駐車場に向かって歩き出す。
(きっと前のわたしだったら、冗談だとしても断ったりしたら捨てられちゃう、って不安になってただろうな)
ずっと自信がもてなくて、自分を大切にしようなんて思えなかったのに、神長と一緒にいると少しずつそんな性格も塗り替えられていく。今はそれが心地よい。
「朝食のはしごでもしてみましょうか」神長が提案してきた。
「えっ、いいんですか? ああでもわたし、エッグベネディクト食べたのに、そのあともエッグベネディクトが食べたいとか言い出すかもしれません。だって、大好きなんです。朝食が。でもカロリーが……」
うなだれていると腰にするりと手がまわって、有紗は跳び上がりそうになった。
「神長さん、そこはひみつの場所なんです」
「美味しいものを食べて幸せを感じると、人に優しくできるんでしたよね」