365日のラブストーリー
それを聞いて母は声を立てて笑った。
「そうなのね。……お父さんと有紗って似てるでしょ。そういうところも関係あるのかしら」
「ええ、やだっ」
有紗が声を上げたとき、父がバツの悪そうな顔をしながら、のそりとリビングに戻ってきた。
テーブルには付かずにキッチンに入り、母を手伝おうとして右往左往している。
初めは「向こうで座っていて」と母からあしらわれていたが、父がその場を離れるつもりがないとわかると、諦めて昼食の準備を手伝うことにしてもらったようだ。
母はこちらに向かって肩をすくめる仕草をしてみせた。
「廉さんは有紗のことを、朝食の美味しいホテルに連れて行ってくれたことがあったでしょ? 食材代は当たり前のように払っても、技術料を出し渋る人が多くて、だからそういう不満を抑えるために素敵な空間を用意してるっていう話とか、生産者への想いとか、有紗からいろいろ聞いてね。『なんて素敵な考え方をする人なんだろう、有紗が付き合うのはこういう人がいいね』ってその頃からずっと話してたのよ。ね、お父さん」
「そうなのね。……お父さんと有紗って似てるでしょ。そういうところも関係あるのかしら」
「ええ、やだっ」
有紗が声を上げたとき、父がバツの悪そうな顔をしながら、のそりとリビングに戻ってきた。
テーブルには付かずにキッチンに入り、母を手伝おうとして右往左往している。
初めは「向こうで座っていて」と母からあしらわれていたが、父がその場を離れるつもりがないとわかると、諦めて昼食の準備を手伝うことにしてもらったようだ。
母はこちらに向かって肩をすくめる仕草をしてみせた。
「廉さんは有紗のことを、朝食の美味しいホテルに連れて行ってくれたことがあったでしょ? 食材代は当たり前のように払っても、技術料を出し渋る人が多くて、だからそういう不満を抑えるために素敵な空間を用意してるっていう話とか、生産者への想いとか、有紗からいろいろ聞いてね。『なんて素敵な考え方をする人なんだろう、有紗が付き合うのはこういう人がいいね』ってその頃からずっと話してたのよ。ね、お父さん」