365日のラブストーリー
幸せな朝食を終えても、頭の片隅から彼らのことがなくならず、有紗はスマートフォンを手に取った。千晃からのメッセージはない。
(どうしようかな)
さっきやり取りを終えてからずいぶん時間が経ってしまっているが、『彼女』として何かするのが当たり前なのだろうか。散々悩んで、メッセージアプリを開いた。
『心暖ちゃん、食欲はどうですか?』
読む手間をかけないように、短文を送ってみた。すぐに返事が送られてきた。
『あんまりないみたいだけど、とりあえず今はそのまま寝かせてる』
布団に横たわる心暖と、寄り添う千晃の姿を想像する。自分だけが美味しく朝食を食べてしまったことに罪悪感を覚える。
その罪滅ぼしをしようとしたのか、有紗は『何か手伝えることはありませんか?』と申し出ていた。
『いや、大丈夫』
千晃の返事はあっさりとしたものだ。風邪の娘の面倒を見ているときに、他人の気遣いなんてしていられないのかもしれない。
(もうこれ以上はやめておこう)
有紗が決めたとき、スマートフォンが震えた。
『ごめん、やっぱりちょっとお願いしたいことがあるんだけどいいかな』
(どうしようかな)
さっきやり取りを終えてからずいぶん時間が経ってしまっているが、『彼女』として何かするのが当たり前なのだろうか。散々悩んで、メッセージアプリを開いた。
『心暖ちゃん、食欲はどうですか?』
読む手間をかけないように、短文を送ってみた。すぐに返事が送られてきた。
『あんまりないみたいだけど、とりあえず今はそのまま寝かせてる』
布団に横たわる心暖と、寄り添う千晃の姿を想像する。自分だけが美味しく朝食を食べてしまったことに罪悪感を覚える。
その罪滅ぼしをしようとしたのか、有紗は『何か手伝えることはありませんか?』と申し出ていた。
『いや、大丈夫』
千晃の返事はあっさりとしたものだ。風邪の娘の面倒を見ているときに、他人の気遣いなんてしていられないのかもしれない。
(もうこれ以上はやめておこう)
有紗が決めたとき、スマートフォンが震えた。
『ごめん、やっぱりちょっとお願いしたいことがあるんだけどいいかな』