365日のラブストーリー
親子二人三脚ということを、三歳なりに理解しているのだろう。苦しい時ほどがまんしてしまうのかもしれない。
「あのね、心暖ちゃん。もう少しご飯食べられるようになったら、お薬のあとにアイス食べよう」
「アイス?」
「そうだよ、買ってきたの。丸くていろんな味のが入ってて、かわいいんだよ。冷たくて美味しいよ」
顔を輝かせる心暖に、有紗の気持ちも救われる。子ども用のシロップ薬の入ったグラスを持った千晃が部屋に戻ってくると、心暖は自ら手を伸ばした。
「どうした? 渋るのかと思ったら」
そのまま一気に薬を飲み干して、甘い香りのげっぷを吐き出す我が子を、千晃は不思議そうに見つめている。
「いま、心暖ちゃんにひとつだけアイスあげてもいいですか」
有紗が耳打ちすると、変わり身に納得したらしい千晃が「そういうことね」と声を立てて笑った。それからもう一度キッチンヘ戻った。
「あのね、心暖ちゃん。もう少しご飯食べられるようになったら、お薬のあとにアイス食べよう」
「アイス?」
「そうだよ、買ってきたの。丸くていろんな味のが入ってて、かわいいんだよ。冷たくて美味しいよ」
顔を輝かせる心暖に、有紗の気持ちも救われる。子ども用のシロップ薬の入ったグラスを持った千晃が部屋に戻ってくると、心暖は自ら手を伸ばした。
「どうした? 渋るのかと思ったら」
そのまま一気に薬を飲み干して、甘い香りのげっぷを吐き出す我が子を、千晃は不思議そうに見つめている。
「いま、心暖ちゃんにひとつだけアイスあげてもいいですか」
有紗が耳打ちすると、変わり身に納得したらしい千晃が「そういうことね」と声を立てて笑った。それからもう一度キッチンヘ戻った。