365日のラブストーリー
「いえいえ、そんな。神長さんに風邪をうつしてしまったら大変です」
「電車でたくさんの人に風邪をうつしてしまうことの方が大変かと」
たしかに、と一瞬納得していたのが顔に出てしまっていたようだ。神長はにこりと口元に笑みを浮かべた。
「車をここまで回してくるので、入り口で少しだけ待っていてもらえますか」
それだけ言い残して、神長は有紗に背中を向けた。
(神長さん、いい人過ぎて……)
断れないように、気を遣ってくれているのだろう。そこまでされると好意に甘えないことの方が失礼に感じてしまう。
有紗は建物の外に出て車の到着を待った。五分ほどして、目の前に止まったのは黒のジープだ。なんとなく社用車らしいワゴンが来ることを想像していたから、意外だった。
神長は一度車を降りて有紗の荷物を預かって、助手席の扉を開けた。
ひたすら謝りながら車に乗り込むと、車高の高さに驚いた。車に自体も久しぶりだが、よく考えたら、家族以外の誰かの運転は初めてかもしれない。
「電車でたくさんの人に風邪をうつしてしまうことの方が大変かと」
たしかに、と一瞬納得していたのが顔に出てしまっていたようだ。神長はにこりと口元に笑みを浮かべた。
「車をここまで回してくるので、入り口で少しだけ待っていてもらえますか」
それだけ言い残して、神長は有紗に背中を向けた。
(神長さん、いい人過ぎて……)
断れないように、気を遣ってくれているのだろう。そこまでされると好意に甘えないことの方が失礼に感じてしまう。
有紗は建物の外に出て車の到着を待った。五分ほどして、目の前に止まったのは黒のジープだ。なんとなく社用車らしいワゴンが来ることを想像していたから、意外だった。
神長は一度車を降りて有紗の荷物を預かって、助手席の扉を開けた。
ひたすら謝りながら車に乗り込むと、車高の高さに驚いた。車に自体も久しぶりだが、よく考えたら、家族以外の誰かの運転は初めてかもしれない。