クールな外科医と間違い結婚~私、身代わりなんですが!

ソファの上でうずくまる長田さんから離れ大下さんと会話する。

『今、玲菜さんの家の前にいるんだけど、趣味の悪い派手な車があるのが気になって』

家の前?
慌てて窓から見ると、家の前に真っ赤なGT-Rが停まっていて、その横に真っ白なレクサスが並んで停まり中には大下さんが座ってる。私が窓から覗いているのを気付いたのか、車から降りて手を振っていた。

白のレクサスが似合う男。
昨日のスーツも似合ってるけど、今日のラフなグレーのニットも似合ってる。

「長田さんが来てるんです。今、鍵開けますから」

「おいっ!」
私の軽やかな声と長田さんの不機嫌な声が重なった。

『やっぱり抜け駆けですか?来てよかった』
大下さんはそう言って余裕で笑ってた。

ひとりもふたりも同じだ。

私は鍵を開けて大下さんを居間に通した。


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