初めまして、大好きな人
メイクはすぐに出来上がって、
店員さんは鏡を前に持ってきた。
鏡を覗き込んでびっくり。
いつもより可愛く見えるのは気のせい?
にこやかに微笑む店員さんを見ると、
ゆっくりと頷かれた。
尚央を見ると、尚央は親指を立ててみせて、
それから私の頭を撫でた。
「メイクは肌に悪いから今日だけな。
どう?変身した気分は」
「これが、私?」
「そうだよ。正真正銘、波留自身だ」
尚央は私を中央にある全身鏡の前に連れてくると、そう言った。
鏡に映る自分をまじまじと見つめる。
本当に、私?
嘘みたい。
まるで本物のお姫様みたいじゃない。
本当にシンデレラにでもなった気分。
くるりと回ってみせて、私は尚央を見上げた。
「ありがとう。その、服まで買ってもらっちゃって。
でも、大丈夫なの?その……お金とか」
「金の心配を子どもがするもんじゃないよ。
大丈夫だから、気にすんな」
「でも……」
「腹減ったな。なんか食うか」
尚央はケータイで何かを調べ始めた。
それを眺めていると、尚央が私を見てにこりと笑った。