恋の餌食 俺様社長に捕獲されました

「クレアストさんとは、シュプリームウエディングさんを通じてつながりがありまして」


その社名を聞いて初めて、一樹もピンときたらしい。


「そうでしたか」


一樹も胸ポケットから名刺を差し出した。


「あのパーティーで体調を崩されたと伺いましたが、その後お加減はよろしいのですか?」
「はい。この通りすっかり回復しております」


対外的な会話がしばらく続いた後、遠藤がパッと梓を見る。


「では梓さん、行きましょうか」


遠藤が梓の腰にそっと手を添えた。
梓は、突然の扱いにビクッと肩を弾ませる。


「え、あ、はい……」


どことなく気まずい思いをしながら、一樹に一礼して山口楼を三人で先に出ていく。後ろが気になったが、遠藤の早い足取りに合わせて足を進めた。

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