恋の餌食 俺様社長に捕獲されました

「梓さんはなににしますか?」
「あぁえっと……オ、オレンジジュースにします」


意識が一樹の方に飛んでいたため、しどろもどろになる。


「え? そう言わずに一杯くらい付き合ってくれません?」


どことなく断れない雰囲気が、遠藤の口調から漂った。


「カシスオレンジあたりならアルコール度数も低いですし。どうですか?」
「……あ、はい、では……」


できればお酒は飲みたくなかったが、遠藤に従う。


「梓さん、あまり飲まない方なんですか?」
「そうですね、弱いので」
「女性はそのくらいの方がかわいらしいですね」


とんでもないと、梓が軽く首を横に振る。

そういえば遠藤は、梓をあのパーティーで見初めたとか。今さらながら信じがたい話を思い出した。

< 161 / 301 >

この作品をシェア

pagetop