恋の餌食 俺様社長に捕獲されました
「キスだな」
「はい!?」
「ペナルティはキスにしよう」
一樹はいたってまじめな顔だった。冗談ではなく、本気でそうするつもりなのか。
ペナルティがキスだなんて、とんでもないにもほどがある。
「な、なにをおっしゃるんですか……!」
「はい、ペナルティ」
言うなり驚いている梓にチュッと音を立ててキスをした。
「しゃ、社長!」
「ほらほら、またペナルティだぞ」
「待ってください……!」
梓は、近づいてきた一樹の顔を今度は両手で胸を押して留めた。
仮にも公衆の面前。いくら薄暗いラウンジとはいえ、あちらこちらに人の目がある。
梓はあまりの恥ずかしさに耳までゆでだこ状態。頭のてっぺんからしゅんしゅんと蒸気が上がりそうだ。
「じゃ、今のペナルティはふたりだけになったときにしよう」
「な、なな……」